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[Mac's Utilities][粟船通信]

68K-Mac に関するチップスなど。

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●"A"キーの左隣りにCtrlキーがあるDuo がポチイ!

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CP/M のWM(Word Master) でエディタの洗礼を受け、 MS-DOS でVilegeCenter のVZ、フリーウェアのPSE を経てEmacs にたどり着いた。

職場で仕方なく使っていた一太郎で、 “Ctrl + 右手”の制御キーの有用性に気がつき、 体にしみついたダイヤモンド・カーソールとは縁を切ったが、 どうもCtrlキーとは離れることができない。

愚妻が使っていたPB145B をセットアップしたときには気がつかなかったが、 Duo(と初期のPowerBook) のCapsLockキーって、ソフト・ロックじゃなかったのね。
# ソフト・ロックだとばかり思っていたので、
# コントロールパネルの SwapKey で設定して、キー配列を変更したツモリになっていたぞ。 :-)

Duo のキーボードは、 プラスチック・フィルムと導電性ゴムの組合せからなるキースイッチで構成された メンブレン・タイプと呼ばれるものの一種であるようだ。 (Duo の場合、ラバードーム自体が接点になっているのですが、実のところどーなんでしょうか)

フィルム・ケーブルの配線を入れ換えたとか、 プラスチック・フィルム上のプリント配線に半田付けしてしまうとか、 ハードウェア系の強者向きの改造法は、 Internet 上の検索サイトで検索して見つけることができたのですが、 初心者向けの改造法が以下のWebpage にありました。

"Capslock-->Control key on Duo, while cleaning keyboard"

1995年、comp.sys.mac.portables というNewsgroups に、 フィンランドのHannu Aronsson さんが ポストしたアーティクルのようです。
# Linux のLinus Torvalds さんといい、
# フィンランドには感謝の気持でいっぱい。 :-)

Duo(と、その他のPowerbook) のCapslockキーのロック機構は、 "non-overridable hard-coded electrical locking feature" と呼ばれている機能で、 ソフトウェアでは別のキーに再配置することができないものらしい。

Hannu さんの改造方法は、 プラスチック・フィルム上のプリント配線を操作して、 ハードウェア的にCapsLockキーをCtrlキーにしてしまうというものだ。

ctrl-1 オリジナルの状態。

ctrl-2 アルミホイル製配線材を通す場所に絶縁用のテープを貼る。

ctrl-3 1mm巾にカットしたアルミホイル製配線材を所定の置き、

ctrl-4 両端をテープで固定する。
この後、CapsLockキーの本来の配線をナイフでカットしてオシマイ。

改造の結果、 Ctrlキーが二つあり、CapsLockキーがないキーボードが完成する。

以下、Hannu さんの改造方法に関するボクなりのtips ですが、 ウチのDuo280c は“USキーボード”に交換してあります。

・キートップの取外し
キーボードの奥側から起こすようにして取り外すと簡単。 取り付けるときは、垂直に差し込むといいようです。
・アルミホイル
台所にころがっていた家庭用の「サンホイル(アルミ箔)」(t0.012mm) を使用。 工作用のカッターを使ったが、1mm巾にするのは結構大変。
アルミホイル製の配線材として、1mm*36mm を1pcs
・テープ
「ニトフロン粘着テープ(ガラスクロス基材)」(NITTO #973UL, t0.13mm)を使用。 高絶縁性と耐熱性がありUL認定材なので安心。 :-)
高絶縁性でしっかりした接着力があり、なおかつ薄いものがベスト。

アルミホイル製配線材の下にはる絶縁用に、3mm*16mm を1pcs
アルミホイル製配線材の固定用に、4mm*4mm を2pcs
・SwapKey
SwapKey を使って、ロックの機構のない普通のキーや "Ctrl + Shift", "Command + Shift", "Option + Shift" というコンビネーションに CapsLock の機能を割り当てることができるので、 CapsLockキーがなくなってしまっても問題はないと思われる。

SwapKey には、CapsLock の機能を割り当てたキーを ソフト的にロックすることができる"soft lock"という機能もある。

・実際に使ってみると……
Duoシリーズのキートップは、 最下段の形状が凝った凸型で(スペースキーを中心に山型になっている)、 その他のキートップは、凹み具合が一般的なものより深いという ちょっと変った体裁をしている。
通常の入力では気にならなかったが、 今回の改造で、CapsLockキーをCtrlキーに変更して使ってみると、 この凹みのためにCtrlキーを常用するには、 左手小指への負担が無視できないほど大きいことがわかった。
# 特にCtrlキーを押しながら、下から二段目のキーを推すのがツライ!

もともとクリック感のないキーボードでもあることから、 予想以上に力が入ってしまうのである。 さらに、左手小指が疲れるばかりではなく、 あまり力を入れて使っていたら、 “Ctrlキーの配線にジャンプ”させている “アルミホイル製配線材”の調子も悪くなってきてしまった。

ctrl-chg というわけで、 “CapsLockと刻印してあるキー”と“Commandキー”を入れかえて使っていますが、 なかなかいいみたいです。
理想を云えば、“アルミホイル製配線材”の固定には、導電性の接着剤を使うのが いいのでしょうね。 :-)


※基本的な免責
あなたが改造に失敗をしたとき、キーボードが壊れたり、 保証を受けられなくなることがある。
改造に挑戦する前に、この手の作業が得意であり、 自分がしようとしていることの意味がわかっていることを確認して下さい。
この文書に関して、私は何も保証しないので、 全てはあなたの責任で行って下さい。

●"A"キーの左隣りにCtrlキーがあるPB145B がポチイ!

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フィンランドのHannu Aronsson さんのアーティクルでは、 PB100 でも同様な方法で旨くいったとあったので、 “アルミホイル・メソッド”をPB145B でも試してみたが、 二つほど問題があることがわかる。

・Duo と違って、シートにアクセスできない。
・プラスチック・フィルム上のプリント配線にコーティングがしてある。

Duo と違って、PB145B のキーボードAssy は簡単には、分解できない。

PB145B のキーボードは、どうも本物のメンブレン・タイプのようで、 3枚のプラスチック・フィルムで構成されているのですが、 プリント配線の上にコーティングがしてあるので、 “アルミホイル・メソッド”を施行するには、 コーティングを剥す必要がある。

SweetJAM

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●SweetJAM
Macitosh の「もう一つの日本語環境」であるSweetJAM のサポートが終了し、 フリーウェア化されました。 詳細については、A&A社のWebpage を参照下さい。
SweetJAMフリーウェア化宣言(1995.7)
《そこでSweetJAM 10年を機に1995年7月をもってフリーウェアとして Macintoshユーザに開放することを決意いたしました》
●SweetJAM 関連の資料
・「月刊パソコンワールド 1988年4月号」
Word Bank-NoteをMacのキーボードにする/古河和彦
・「インターフェイス」
TrueType で漢字が使えるなんて、当時は夢のよーな話でした。 :-)
・『まるごとMacまるごとWord』

森田祐二 < e-mail: webmaster@gar.sakura.ne.jp >
Last modified: Aug 3, 2003